【蒙霧升降】 月見草の花徳
2019 .08 .18
立秋
毎日の暑さからはとても想像できませんが、暦の上では、もう秋の始まりです。この日を境に、季節の挨拶も暑中見舞いから残暑見舞いに切り替わります。
第三十九候 蒙霧升降(ふかき きり まとう)
残暑の厳しさは相変わらずですが、朝夕はひんやりとした空気が心地よく感じられます。早朝、深い森や水辺に白く霧が立ちこめ、幻想的な風景が見られるのもこの頃。北海道の摩周湖や釧路、軽井沢などは、夏に霧が多いことで知られています。なお「霧」という言葉は秋の季語になっています。
月見草の花徳
近くの河原を巡り夕涼みがてらの散歩を楽しんでいると、月明かりの中、昼間の喧騒や残暑を消し去るかのように、月見草があたり一面に咲き誇っている風景に出合いました。月の光にくっきりと浮かび上がった花を見ていると、川面を渡る涼風が頬を撫で昼間の暑さを忘れさせてくれるばかりでなく、吹く風に花びらがまるで何かに怯えているかのようにも見え思わず腰を下ろして見入ってしまいました。この花には悟りに似たものを感じ、近くの草むらですだき始めた虫の声とともに、自然の美しさを心行くまで楽しむことが出来ました。これは月見草のもつ「花徳」でしょうか。
次回:<第四十候>綿柎開
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