【寒蝉鳴】 野にあって美しい花
2019 .08 .13
立秋(りっしゅう)
毎日の暑さからはとても想像できませんが、暦の上では、もう秋の始まりです。
この日を境に、季節の挨拶も暑中見舞いから残暑見舞いに切り替わります。お盆を控え、夏休みをとる人も多い時期。暑さで参った身体に、滋養を供給したいものです。
第三十八候 寒蝉鳴 (ひぐらしなく)
カナカナカナというヒグラシの鳴き声はどこかもの悲しく、夏の終わりを告げるかのようです。が、この蝉、実際には夏のあいだずっと鳴いているのだとか。よく鳴くのは日の出前や日没後の薄暮の時間帯ですが、薄暗いところや気温が急に下がったときは日中でも鳴くといいます。やはり秋の訪れを察し、ゆく夏を惜しんでいるのでしょうか。
烈日の中の昼顔
真夏カンカン照りの烈日、暑さでむせ返る草むらの中であけぼの色に咲く昼顔に出会った日を思い出しました。昼顔が高知で咲き始めるのは6月の終わりからです。朝顔や夕顔とは異なり強い夏の日差しに耐え、真っ白に乾ききった砂地でも平然と咲いています。優しい姿の花にどうしてこんなに強い力があるのか驚きます。昼顔の種類は多く花の小さなコヒルガオ、海岸の砂地に自生するハマヒルガオ、花の大きなヒロバヒルガオなど30種類にものぼります。それぞれに清楚な美しさを持っているにもかかわらず一部を除いて栽培されることがないのは、どこでも咲き希少価値が少ないからでしょうか。「花は野にあってながめよ」とは千利休の言葉。まさに昼顔は野にあって美しい花なのかもしれません。
次回:<第三十九候>蒙霧升降
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