【大雨時行】涼を呼ぶヒグラシ
2022 .08 .01
大暑(たいしょ)
一年でいちばん暑さの厳しく感じられる頃。鰻で知られる「土用の丑」もこの期間中にありますし、「暑気払い」と称してのビアガーデンなどでの集いも、ひときわ賑やかになる時節。
第三十六候 大雨時行 (たいう ときどきに ふる)
この時期の雨といえば台風や集中豪雨、そして夕立。しとしとというよりは地面を叩く大粒の雨が思い浮かびます。青空に湧き上がる入道雲を夏休みの原風景として記憶している人も多いのでは。雲の頂(いただき)が坊主の頭のように見えることから入道雲と言われますが、坂東太郎や信濃太郎、四国三郎、筑紫二郎など、土地や川の名を冠した愛称も多いようです。
涼を呼ぶヒグラシ
クマゼミやアブラゼミの蝉尽くしが暑さをさらに呼び込み今日このごろです。こんな中「カナカナカナ」と鳴くヒグラシの声を聞くと不思議とほっとします。このカナカナゼミ(ヒグラシ)、鳴き声がさわやかで日が傾き始めたころや朝早く鳴くため涼しさを運んでくれる気分になるのでしょうか。声量もあり蝉には珍しくすっきりした鳴き声のため、その昔鳥の鳴き声と思い違いをし「めし鳥」と呼んでいたという話が伝わっています。
次回:<第三十七候>涼風至